これは、あなたに勧めているわけでは御座いません。世の中には、「こういう考え方があり、それを実践している方が居る」と、云うことです。また、現在ではいろいろな研究により、それぞれの栄養素の効用や弊害(へいがい=副作用)についての情報が公開されております。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
下記に関連書籍(青文字クリックで全文が通読できます)を、無断転載させていただきましたので、よろしければ御参考までに、お読みください。
(故マックス・ゲルソン 著)
ゲ ル ソ ン 療 法 治 癒 し た 5 0 人
(故マックス・ゲルソン 著)
(マックス・ゲルソン博士の3女が記した本)
(ゲルソン博士による、ゲルソン療法により完治した患者へのインタ ヴュー)
(5生存率0%の大腸ガンから肝臓へと転移した医師、星野仁彦:著)
(日本人だけなぜ、がんで命を落とす人が増え続けるのか―消化器外科の 権威がすすめる驚異の栄養・代謝療法)
(済陽高穂 著)
(日本におけるゲルソン療法実践医師による対談・比較集)
(お茶の水クリニックで食事指導を続ける医師が書いた本)
P.53 看過(かんか=みすご)されがちな内因(ないいん=体質)
「細胞は細胞から―」の原則に背反(はいはん=相いれないこと。食い違うこと)するが、ガン細胞は正常細胞の変質による、と考えざるを得(え)なくなった。そこで、正常細胞をガン化せしめる原因は何か?ということが問題となる。
ガン化を発動せしめる局所的な発ガン因子として(1998年)現在(a)化学的因子(タール系、アゾ色素など)、(b)物理的因子(放射線)および(c)生物学的因子(ガン・ウイルス)などが挙(あ)げられている。これらの外的な発ガン因子の問題点を、ここでは総括的(そうかつてき=すべてをひっくるめて)に取り扱っておこう。
昔からコールタールに触れる職人たちの間で、手や陰部にガンができやすいことから、この物質は発ガン作用を持っていると推定されていた。実験的にも、山極勝三郎氏らは、ウサギの耳翼(じよく=長い耳の平たい部分)にタールを塗り続け、約2カ年を要して発ガンせしめることに成功した。その業績は高く評価されてよいだろう。しかし、その2カ年という実験期間は、その動物の生理に影響を与えなかっただろうか?また、タールが直接触れた部分ではなく、その周辺組織にガン化が起こったのはなぜか?というような点は充分に考慮さるべき課題である。要するに、「タールそのもの」というよりは、「タール+内的因子」が発ガンを起こさしめたもの、と想定されよう。
(1998年の)このところ、愛煙家を驚かせているタバコ=肺ガン論も、少なからず、これと(ウサギの実験)と関連のある実際問題である。WHO(世界保健機構)の発表によると、「肺ガン死亡率は年々増加し、ヨーロッパ各国では、ここ10年間(1988~1998)に約2倍の数値を見せている。男性も女性も同じ空気を吸っているが、肺ガンによる男性の死亡数は、女性の6倍にも及んでいる。喫煙は男性の方が断然に多い。したがって、肺ガンは大気汚染よりも喫煙との関係が深いと考えられる」というのである。
喫煙を開始する年齢が低ければ罹患する可能性が増し、また自分が喫煙しなくとも周り の人が喫煙すれば肺がんになる可能性が20-30%高くなると言われる。1日あたりの 喫煙するタバコの本数と喫煙している年数をかけ合せた数字(喫煙指数)が600以上の 人は ...
なるほどタバコは、肺ガンの1要因をなすものであろう。だが、タバコだけを肺ガンの原因とみなすことは、偏(かたよ)った見解と言えよう。たとえば、ある種の実験動物の皮膚にタバコの脂(ヤニ)を塗り続けることによって、ガンを作ることができる。しかし、私ども(森下敬一)の研究のいても、飼料(餌:えさ)に動物性脂質(特にコレステロール)などを豊富に加えたモノ(餌)と、そうでないモノ(餌)との間にはガンのでき方に明らかな相違があり、濃厚飼料の方が断然、早い。
このような点も含めて、WHOの報告は、よく吟味(ぎんみ=考え)し直してみる必要がある。ここ10年の間に、ヨーロッパでは肺ガンの死亡数が2倍になったというが、それは喫煙者数やタバコ消費量が2倍に達したということではないだろう。たとえ同質のタバコが10年前と同様に吸われているとしても、食事の内容が濃厚になってくれば、それだけでも肺ガンの罹患率(りかんりつ=発病する割合)は増えてくる可能性がある。おそらく、この肺ガン死亡数増の裏には、動物性食品消費量の増加や文明人の体質劣弱化がタバコの消費量よりも、より密接な因子として横たわっていることを見落としてはならない。
このような問題の成因(せいいん=なりたち)を詮索(せんさく=細かい点まで調べ求めること)する場合、とかく対外的な外因だけに目を奪われることが多く、体内的な内因が見過ごされやすい。外向きではなく、内向きの姿勢をとらねばならない、のである。この体質(内因)に支配的な影響を及ぼすのが、食物である。しかし、(1998年における)この頃の食品には、無数の有害物質(添加物や農薬)や発ガン物質(添加物や農薬)が、無遠慮(ぶえんりょ=かんがえもなしに)に混入されている。ガンを恐怖する前に、まず日常の食物にこそ、恐怖の目が向けられるべきであろう。
また(1998年)現在、ガン治療に用いられている抗ガン剤のナイトロジェン・マスタードも、発ガン作用を持っている。このように、我々の身辺には各種薬剤・食品添加物・農薬・中性洗剤、それに排ガスなど、直接もしくは間接的な発ガン剤や殺人剤が氾濫(はんらん=あふれて)している。だが一般消費者たちが、これ(発ガン作用を持つ原因)に対して、意外に無神経であるのは、どういうわけなのだろうか?これら各種化学物質の公害は、「文明病の起源」を追求する者にとっては見落とすことのできないファクター(要因、原因)となってテレビの低俗化番組に心を奪われる暇(ひま)があったら、せめてレーチェル・カーソンの『沈黙の春(新潮社、昭和52年刊)』―原題は『生と死の妙薬(みょうやく)』‐でも目を通して欲しいと思う。
レイチェル・ルイーズ・カーソン(Rachel Louise Carson, 1907年5月27日 - 1964年4月 14日)は、アメリカ合衆国のペンシルベニア州に生まれ、1960年代に環境問題を告発 した生物学者。アメリカ内務省魚類野生生...
発ガン因子としての物理的因子には、前章でも触れたように放射線がある。かつて、こんな実例があった。足の水虫の治療にX線照射を行ったために、照射部にガンができ、両足切断のやむなきに至(いた)った、という笑い話のような悲劇である。また(1998年の)近時(きんじ)新生児におけるガンや白血病の症例報告が、国内・国外を問わずに散見されるようになった。というのも、妊娠時のX線診断、これが不必要に反復されることこそ、その一因をなすものであろうと考えられる。
この他、紫外線や外傷、それに加熱なども発ガン因子と見做されているが、やはり体質的な内的因子の方を、より重要視しなければならない。健康で、健全な自然療能を持っておれば、めったに発ガンすることはないのである。