これは、あなたに勧めているわけでは御座いません。世の中には、「こういう考え方があり、それを実践している方が居る」と、云うことです。また、現在ではいろいろな研究により、それぞれの栄養素の効用や弊害(へいがい=副作用)についての情報が公開されております。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
下記に関連書籍(青文字クリックで全文が通読できます)を、無断転載させていただきましたので、よろしければ御参考までに、お読みください。
(故マックス・ゲルソン 著)
ゲ ル ソ ン 療 法 治 癒 し た 5 0 人
(故マックス・ゲルソン 著)
(マックス・ゲルソン博士の3女が記した本)
(ゲルソン博士による、ゲルソン療法により完治した患者へのインタ ヴュー)
(5生存率0%の大腸ガンから肝臓へと転移した医師、星野仁彦:著)
(日本人だけなぜ、がんで命を落とす人が増え続けるのか―消化器外科の 権威がすすめる驚異の栄養・代謝療法)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(日本におけるゲルソン療法実践医師による対談・比較集)
(2冊とも星野先生が実践された中野良一医師の著作)
P.248 「底つき体験」
話をゲルソン療法実行にあたってのアドバイスに戻すが、ゲルソン療法における告知の目的は、病状を伝えることよりもガンと闘うための勇気と克服するための希望を持って貰うことにある。その原則を踏み外(はず)してはならないと、私(星野仁彦)は考えている。そのために、私(星野)は告知後にできる限りのメンタルケア(精神的な配慮)を行っている。
告知によって覚悟を決め、ゲルソン療法を実行に移しても、それが中途半端だったためにガンが再発したケースもある。
あまり知られていませんが、がんには2つの告知があります。一つは、「あなたの病名は 、がんです」という病名告知です。しかし、近年、もう一つの告知である病状告知も少し ずつ広まりつつあります。
私(星野)が、そうだった。
大腸ガンの手術後、ゲルソン療法の存在を知り、その有効性に納得したものの、実際にはほとんど実行しなかった。本格的なゲルソン療法を始めたのは、肝臓への転移が発覚してからである。
私(星野)はガンを甘く見ていた所がある。「自分は大丈夫だ」と云う根拠のない楽観が、ガンの恐怖を覆い隠していた。それだけ当時の私(星野)は、心理的に追い詰められた状況になかったということだ。
最初に大腸ガンが発覚した時は落ち込んだが、時間が経(た)つにつれて私(星野)の心は根拠のない楽観に支配されていた。そして肝臓への転移が判明した時、楽観の余地はなくなった。この楽観の余地のない落ち込みを私(星野)は「底つき体験」と呼んでいる。この「底つき体験」に遭遇すると、そこから前向きな姿勢を取り戻した時、強い精神力を持ってガンと闘うことが出来る。「底つき体験」のない患者は、たとえばゲルソン療法を始めても、手抜きをしてしまいがちになる。継続することも難しいだろう。
ゲルソン療法の第2のポイントは、私(星野)が実行前にエタノール局所注入法で肝臓の腫瘍を壊死させたように、摘出手術など外科療法が可能な場合は、腫瘍を切除しておくことである。大きな塊になったガンをゲルソン療法のみで消失させるのは困難である。ゲルソン療法でガンを抄出させることが出来るのは、進行の遅い比較的小さな腫瘍のみと考えた方がいい。
ゲルソン療法の実行は、手術前か手術後すぐに始める必要がある。私(星野)の場合は再発後だったので、決して速いケースとは言えない。
私(星野)と同様に再発・転移してからガンの恐ろしさを理解し外来を訪れる人もいるが、食事療法で体内の環境を換えるには時間がかかる。またゲルソン療法は、食事制限は多いが食べる量も多いため、ある程度は食欲のある状態から始めなければならない。そういう点では転移が既に全身に及んでいる場合や、末期ガンの場合は、ゲルソン療法は不向きと言える。
そして第3のポイントは、家族のサポートである。これまでにゲルソン療法を実行して克服した事例の多くは、家族の協力に恵まれている人が圧倒的に多かった。
たとえば、食事の準備。ゲルソン療法の料理は、とにかく手前がかかる。食材の入手にしても、調理にしても、後片付けまで含めると相当の手間と労力を要する。これを1人でこなすことは並大抵の努力でできることではない。
私(星野)の場合はゲルソン療法にいたっては、ほぼ100%、妻の孤軍奮闘であった。男性患者の場合は妻や母親の協力に助けられている人が、ほとんどである。仕事をしながら家族の食事と自分のゲルソン食を別々に作り続けている女性患者もいるが、彼女には本当に頭が下がるも思いである。
また、本人ではなく第3者が作る方がルールを厳格に守れる、という利点もある。自分で作ると多少の手加減をする危険性がある、からだ。少しずつ制限をゆるめて結果的に、ゲルソン療法を継続できなくなる可能性もある。
家族の協力は食事面のサポートだけ、ではない。メンタル面(精神面)でのサポートも大きい。
私(星野)が出会った患者のケースをみると夫婦関係の善いカップルほど、ゲルソン療法に上手く取り組むことが出来ていた。パートナーが料理の協力をしてくれるというサポート以上に、2人が心を1つにしてガンと闘うという精神的なつながりがあるからだ。この精神的な協力関係がなければ、そもそも面倒なゲルソン食を作ることさえ、容易ではないだろう。