これは、あなたに勧めているわけでは御座いません。世の中には、「こういう考え方があり、それを実践している方が居る」と、云うことです。また、現在ではいろいろな研究により、それぞれの栄養素の効用や弊害(へいがい=副作用)についての情報が公開されております。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
下記に関連書籍(青文字クリックで全文が通読できます)を、無断転載させていただきましたので、よろしければ御参考までに、お読みください。
(故マックス・ゲルソン 著)
ゲ ル ソ ン 療 法 治 癒 し た 5 0 人
(故マックス・ゲルソン 著)
(マックス・ゲルソン博士の3女が記した本)
(ゲルソン博士による、ゲルソン療法により完治した患者へのインタ ヴュー)
(5生存率0%の大腸ガンから肝臓へと転移した医師、星野仁彦:著)
(日本人だけなぜ、がんで命を落とす人が増え続けるのか―消化器外科の 権威がすすめる驚異の栄養・代謝療法)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(日本におけるゲルソン療法実践医師による対談・比較集)
(2冊とも星野先生が実践された中野良一医師の著作)
「何しているんだ。先に行くよ」
「待ってください。すぐ行きます」
ほどなくして妻は現れ、いつもの朝の散歩に出かけた。いつもと変わらない歩幅。先に行きたがるオーニーをなだめて、春めいてきた空を仰(あお)いだ。澄んだ空気が心地よい。散歩コースの農道にはところどころにヤマザクラが咲きかけていた。
(次に、この道を歩くのは新緑の頃かも知れないな)
そう思いながら、いつも妻が歩く左側に眼をやった。妻がいない。振り返ると20メートルも後ろで妻は遠くを見つめて佇(たたず)んでいる。そんなことはお構(かま)いなしに先を急ごうとするオーニーを止めて、私(星野)は妻に声をかけた。
「どうした?そこから何か見えるのか」
植物好きだから真新しい春の植物でも見つけたのか、と思ったのだ。妻は私(星野)の声で我に返ったように、私(星野)との距離を詰(つ)めて来た。目の前まで来ると、ポツリと呟(つぶや)いた。
「次に、あなたと散歩できるのは、いつなんでしょうかねえ」
「遠い未来のような言い方をするね」
妻は何度も歩いて来た農道に視線を落としたまま、何も答えない。
「長くても、5月になれば、また歩いているよ」
私(星野)は、そう言って前を向き、オーニーのリードを引いていた手を緩(ゆる)めた。
「でも、全身麻酔の手術は危険だと聴いています」
全身麻酔の手術が危険?福島医大に入局してから1度も考えたことがなかった。大学病院などの大病院では、全身麻酔の手術など日常茶飯事(にちじょうさはんじ=あたりまえ)のことといっても差支(さしつか)えない。医療関係者でもない妻が、そう思うのは仕方(しかた)がなかった。妻に限らず一般の人には、「全身麻酔は命がけの大手術」のイメージがある、のだろう。私(星野)は言葉を探して妻に言った。
「大丈夫。私(星野)の執刀医は大学の同窓生だし、”名医”と云われているんだよ。腕も保障するし、失敗なんてヘマはしない、それに手術には専門の麻酔科医だっているんだから」
「でも…」
私(星野)は妻の反応を気にも留(と)めず、先を歩き出した。そして、5メートルも行かないうちに振り返った。妻は、また立ち止まっている。
「私(星野)が信用できないのか?」
「これが、あなたとの最後の散歩になるんじゃないかと思って」
そんことはない、そんなはずはない。仕事に没頭(ぼっとう=うちこむ、集中する)することで抑え込(おさえこ)んでいた不安が、ほんの少しだけ、頭をもたげた。
「そんなこと言うものじゃないよ。それより、この花の名前、以前、君が教えてくれたと思うんだけど」
努めて明るく問いかけた。つは黙ったまま、脇(わき)に咲いた小さな花の前に腰を下ろした。何か呟(つぶ)いている。聞き取れないほどの小さい声だ。
「もう1度、云ってくれないか」
妻が、また小さな声で言う。
「………」
どうしても、聴きとることが出来ない。妻は微(かす)かに震(ふる)えているような気がした。私(星野)は妻の横に腰を下ろして、肩を抱いた。その瞬間、小さな水滴が地面に落ちた。1滴、2敵と地面を濡らして行く。そして妻は、肩を震わせながら大粒の涙を流して泣き始めた。あたりを気にすることなく、大きな声で。
私(星野)には妻の肩を抱き寄せることしかできなかった。