これは、あなたに勧めているわけでは御座いません。世の中には、「こういう考え方があり、それを実践している方が居る」と、云うことです。また、現在ではいろいろな研究により、それぞれの栄養素の効用や弊害(へいがい=副作用)についての情報が公開されております。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
下記に関連書籍(青文字クリックで全文が通読できます)を、無断転載させていただきましたので、よろしければ御参考までに、お読みください。
(故マックス・ゲルソン 著)
ゲ ル ソ ン 療 法 治 癒 し た 5 0 人
(故マックス・ゲルソン 著)
(マックス・ゲルソン博士の3女が記した本)
(ゲルソン博士による、ゲルソン療法により完治した患者へのインタ ヴュー)
(5生存率0%の大腸ガンから肝臓へと転移した医師、星野仁彦:著)
(日本人だけなぜ、がんで命を落とす人が増え続けるのか―消化器外科の 権威がすすめる驚異の栄養・代謝療法)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(日本におけるゲルソン療法実践医師による対談・比較集)
(2冊とも星野先生が実践された中野良一医師の著作)
翌日、診察室に来た彼女に向かって、そう言った。そして、彼女の動かない右腕を少し待ちあげて放す。私(星野)の手から離れた右腕は重力に抗(あらが)うことなく、だらりと下がる。
「これはね、頭から腕に行くはずの命令がうまく伝わっていないんだ」
そして、デスク(机:つくえ)に置いてあった1つの粉薬を取り出した。
「これはね、その脳細胞の命令を腕の神経にスムーズ(えんかつ)に伝えるすごい薬なんだ。外国から輸入した薬で、素晴(すば)らしい効(き)き目がある」
私(星野仁彦)は、そう言いながら彼女の左手にその薬を持たせてあげた。
「これを1日3回、食後に服(の)みましょう」
粉薬は無害な粉末(ふんまつ)だ。つまり、偽薬(ぎやく=プラセボ、またはプラシーボ)である。彼女は疑うことなく素直に服用した。同時に、リハビリも始めた。握手(あくしゅ)という簡単なものである。私(星野)が彼女の右手を握(にぎ)ると、彼女も私(星野)の右手を握る。最初は僅(わず)かな反応しか返ってこない。しかし私(星野)は云う。
「昨日よりも力が出るようになったね」
その一言で翌日には、もっと力が出て来るようになる。
そんなリハビリが数日経過すると、歩く練習も始めた。車椅子の後ろに立ち、押しながら歩かせる。私(星野)は彼女の後方から声をかける。
「上手(じょうず)に歩けるようになって来たね。さすがに、あの薬は効(き)くんだなあ」
数日後、彼女は上手く歩けるようになっていた。そして1週間後。以前の身体に戻った彼女は、元気に退院して行った。その日の夕方、同僚の脳外科医から内線がかかって来た。
「星野。お前いったい、何をしたんだ」
「普通の治療をしただけだが」
「本当に、そうなのか?うち(脳外科)の医局で話題になってるぞ」
脳外科の医師は不思議(ふしぎ)がったが、私(星野)自身は精神科医としてわかりやすい症例をセオリー(理屈:りくつ)通りに治(なお)したに過ぎなかった。
こうした成功体験は、達成感と同時に精神科医としての自信も深めさせてくれた。
逆に、精神科の治療は難しいと実感したこと多々ある。70年代、80年代の日本の精神科医療は、まだまだ確立されていない部分が多かった。様々な症例に対するマニュアル(診療手順)が整備されておらず、薬物療法を施(ほどこ)す時にも、さじ加減(かげん)は医師の見立(みた)てにかかっているという状況だった。
あれは横浜市から福島県某町に転校して来た女子中学生を診療したときのことだ。彼女は転向した学校でイジメられていた。可愛い顔をしていて勉強もできる。都会的なセンス(感性)もある。「イジメの対象になりやすい女の子」と云(い)えた。やがて彼女は、「頭が痛い」といっては学校に行かなくなり、不登校が続く。見かねた母親が、彼女を私(星野)の許(もと)へと連れて来た。
「どう?まだ頭が痛い?」
彼女は私(星野)に視線を合わせないように下を向いている。
頭痛を訴える彼女を見て、私(星野)は典型的な不登校児だ、と認識した。不登校を繰り返す(くりかえ)子供は、よく朝方に頭が痛い、お腹(なか)が痛いと訴えて来る。「学校に行きたくない」という気持ちが身体の異常となって現れるわけ、だ。これは自律神経がダメージを受けた結果、である。そう判断した私(星野)は、彼女に自律神経の調整剤を処方して様子を観(み)ることにした。
環境の変化による不安とイジメに対する恐怖。頭痛の原因と思われる状況証拠は揃(そろ)っている。私(星野)は自分の診断に何の疑いも持っていなかった。
しかし1ヶ月後、彼女は激しい頭痛を訴えて来た。吐き気も止まらない。「モノが2重に見えることもある」という。