これは、あなたに勧めているわけでは御座いません。世の中には、「こういう考え方があり、それを実践している方が居る」と、云うことです。また、現在ではいろいろな研究により、それぞれの栄養素の効用や弊害(へいがい=副作用)についての情報が公開されております。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
実践されます方は、くれぐれも御確認の上、自己責任・自己管理の下(もと)で行って下さい。
下記に関連書籍(青文字クリックで全文が通読できます)を、無断転載させていただきましたので、よろしければ御参考までに、お読みください。
(故マックス・ゲルソン 著)
ゲ ル ソ ン 療 法 治 癒 し た 5 0 人
(故マックス・ゲルソン 著)
(マックス・ゲルソン博士の3女が記した本)
(ゲルソン博士による、ゲルソン療法により完治した患者へのインタ ヴュー)
(5生存率0%の大腸ガンから肝臓へと転移した医師、星野仁彦:著)
(日本人だけなぜ、がんで命を落とす人が増え続けるのか―消化器外科の 権威がすすめる驚異の栄養・代謝療法)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(済陽高穂 著)
(日本におけるゲルソン療法実践医師による対談・比較集)
(2冊とも星野先生が実践された中野良一医師の著作)
P.215 5年生存率0%をクリア
「そろそろ起きてくださいね」
妻が、いつものように声をかけて階段を下りて行く。軽やかなリズムを刻(きざ)む足音が遠のいて行く。ベッドから身体を起こした私(星野仁彦)は、大きく背伸びをして立ち上がった。
(かなり寒くなって来たな)
散歩ファッションに着替えて寝室を出た私(星野)は、妻を真似(まね)るように軽やかに階段を下りてみた。階段を下りるのが、こんなに心地よいとは思わなかった。
1階に降りた私(星野)は、すぐに妻の居場所を見つけた。妻はカレンダーの前に立っている。いつもより長く、長くカレンダーを見つめている。
(ついに、この日が来たんだな)
「長かったと思いますか?」
私(星野)がいることに気付いた妻がカレンダーを見つめたまま呟(つぶや)いた。
「短かったとは思わない」
「つらかったですか?」
「どうかな。長いことばかりじゃなかったような気もするけど」
「私は、すごく長く感じていました。5年が、こんなに長いとは思いませんでした。でも、5年、経(た)ったんですよね?」
「うん。5年、経った」
5年生存率0%―肝臓にガンが転移したと判(わか)った時、私(星野)に突き付けられた1つの統計データ。それは、私(星野)にとって1種の呪縛だった。その呪縛に何度、恐怖し何度、不安をあおられただろうか。
大腸にガンが発覚した時の震える足。その夜に見た悪夢。夏休みに痩せ細って帰ってきた長男。エコー検査で肝臓に見えた2つの陰影。そして、農道の道にしゃがんで泣き、ゲルソン食を一緒に食べながら微笑む妻の姿…。5年間の思い出が、走馬灯のように浮かんで来た。
(やはり長かったかな)
しかし、その呪縛から解き放たれる時が、ようやく訪れた。
妻が、ゆっくりとガン再発から5年が過ぎた10月のカレンダーをめくった。私(星野仁彦)の方を振り返って妻がほほみかけてくる。
(その笑顔に何度、救われたことだろう)
私(星野)は妻に微笑み返しながら、声をかけた。
「散歩に行こうか」
その夜、私(星野)は妻と祝杯を挙(あ)げた。もちろん、アルコールではない。グラスを満たしていたのは妻が5年間、愛情を込めて作り続けてくれた、ニンジンジュースだった。